Dave Marshが編集しているニューズレターRock&Rap Confidentialから
1993年12月(111号)のGANGSTA RAP LOVES YOU・・・を要約しさせていただきます。
1993年11月にロサンゼルスの自称コミュニティー・リーダー達がラジオ局KPWR-FMに、
「Nワード、Bワード、Hワードの入った歌を放送禁止にしないと、スポンサーに不買運動するぞ」
と脅迫。するとKPWR局は妥協してこれらの3語を消して放送することにした。
同週、ニューヨークのラジオ局WBLSはこんなアナウンスメントを出した。
「バイオレンスやオンナ嫌い、卑俗を奨励するような歌はもう放送しないことにしました。」
ワシントンD.C.のWPGC曲も同様にピー音と禁止でそれらの曲に対応することを決定。
BETも「バイオレント」なラップビデオの放送禁止を辞さないとし、WCKZ局はギャングスタラップの放送時間を深夜に移動。
1993年12月、クリントン大統領は毎週放送しているラジオ談義の中で
「ラジオ局が、『暴力』に対し、『価値観』で戦うという義務を果たそうとしていることは、めでたいことだ」
と話した。
一方WCKZ局の編成局長ティム・パターソンはUSA Todayの中で
「我が局でリクエストが一番多いスヌープの曲に関して、部分的に逆回しで放送しているが、
みんなその部分で何て言っているかわかってるさ。」と語った。
(一部略!)
ギャングスタラップのリリックでの主張は、世間に見捨てられた若者への抱擁でもあるのだ。
アイス・キューブが12月6日にサウス・セントラルLAのLocke高校へ訪問したとき、
「学業成績が優れている人」は体育館でアイス・キューブの話を聞いてよい、
と学校長は生徒に説明した。
体育館での講演でIce Cubeは
「外にいるヤツらに話すために来た。今日学校をサボってるやつらのために話をしに来た」
とマイクを握った。
こうした考え方が値にあるギャングスタラップはアメリカで最も重要な「団結の声」に進化したのである。
団結はまずラッパー同士から互いへのリスペクトを示し上げていくことで始まる。
(このことは2PacのRepresentin'という曲では、少なくとも100人以上のアーティストにシャウトアウトしている。)
そして黒人ギャング同士の平和協定(Scarfaceの"Now I Feel Ya"もしくはスヌープのライナーズノートを参照のこと)。
世代間の団結(アイス・キューブの"Lil Ass Gee"を参照)
刑務所内と外との団結( Gangsta Leanを参照)
さらに団結のメッセージはラティーノも共鳴することになる(Cypress Hill, the Funky Aztecs, Spanish People in Control, LA's Brotherhood From Another Hood これは日系アメリカ人Kevin Nakano氏がプロデュースしている)
白人に関してはギャングスタラップでは警察やKKKとしてディスされがちだが、
白人も、警察や賃貸でトラブってるんだとギャングスタラップに共鳴していくようになる。
作家Luis Rodriguezは「ギャングスタラップはLAの反逆者の道を追ってるんだ。黒人がスタートさせて、次にラティーノが入って、終わる前に白人もストリートに出たってことだ。」
セクシズムが明白なギャングスタラップだが、女性のために立ち上がることで性別間の団結も促している。別れ別れになりがちな同じ母親への愛はDBG'Z "Bang Bang Boogieで感傷的に示されている。
またラッパー達がLAの反抗者を擁護するということは、同時に女性を擁護していることでもある。
ストリートで我が子のために食糧やおむつを盗む女性の擁護者であるということだ。(逮捕される12パーセントは女性なのである)
そしてLatasha Harlinsという若い女性が殺され、誰も罰せられていないままであるということを覚えているのはギャングスタラッパー達だけだ。 (2Pacの "Something 2 Die 4"を参照のこと)
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ということで途中ですが、訳すだけでもセンシティブな容がいっぱいなので
タイプする私もいっぱいいっぱいの気分です。
2008年5月19日月曜日
2007年4月12日木曜日
ラジオ番組での発言、波紋を呼ぶ(2)
アイムスがアル・シャープトン師に謝罪をするなど、テレビニュースでも引き続き騒がれています。
解雇を求める声が強まる中、Youtubeではドン・アイムス氏の発言に対し、様々なリスポンスが出ています。各ブログやニュースでもアイムス氏の発言だけでなく、彼の言った"Ho(売春婦)"という単語についても議論が高まっており、とくにこの語を常用するラップ音楽やヒップホップが悪の温床だとしているケースもみられます。
「Ho」という単語はヒップホップ以前に「whore」として使用されてきましたが、一昔前のシーンをたどってもこの言葉を使ってきた形跡があるのは確か。
Ice-T "Always Wanted To Be A Ho"
(前からHoになりたかったのぉ♥)
・・・・いやいやいや、金ヅルになっちゃだめでしょ。。。
女としては、観るに耐えません。私もう、一銭も貸しません!(苦笑)
そして数年前のこちらといい、「Ho」を使ってもOKでしょという意識は続いています。
Eamon " I Love 'em Hoes" (Ho最高っ!)
「たぶんもう会うことないけど、とりあえずありがとねー。
Ho最高×③ Hoマジ最高~っ♪」
・・・こんなに快音で明るく軽~く感謝されればオッケーかな、(笑)いやいや。でも、エンターテイメントとしては面白い曲です♪
しかし昨年議論を呼んだNワードと同様、どの起源で始まり、なにがそれを使い続けさせてきたか、はヒップホップコミュニティー内でも意見がわかれています。学術系のBlack Prof(www.blackprof.com)では 法学教授のPaul Butler氏が「ある程度ヒップホップは責められてもおかしくない」とワシントンポスト紙の論説を参照して書いています。一方で、個人ブログなどではこの関連性について「勘弁してくれよ」というリアクションも少なくありません。さらには、ヒップホップの流行によって誤って言葉を使用し、職を辞さなくてはならない白人至上主義者たちに増えているのは皮肉だ、という面白い分析も。
下のビデオを投稿した19歳の少年は「むしろアイムスを解雇すべきではない」としています。
「ラップ音楽を流すラジオをつければ、日常茶飯事にこんな単語は聞こえてくる。
なんで黒人男子が黒人女子に言ったときはOKなのに白人が言ったらNGなの?全面的に社会的に許すべきじゃない、とするならともかく。いっそのこと、もっと言葉の使用について見直すべきだ」
言葉の使用については今回のHワード(ho)のみならず昨年議論を呼んだNワードの使用についても同様です。しかし一方で、現在の音楽シーンにその責任を転嫁されても・・・・と考える人もいるようです。その親世代(70年代、80年代)にこれらの言葉の使用を妨げることなく利用してきた時代背景も忘れるわけにはいかないのです。
私はアメリカ音楽の中の、Hワードの使用や女性に対する軽蔑表現よりも、日本の電車の中の成人向け宙吊り広告の方がよっぽど我慢なりません!
解雇を求める声が強まる中、Youtubeではドン・アイムス氏の発言に対し、様々なリスポンスが出ています。各ブログやニュースでもアイムス氏の発言だけでなく、彼の言った"Ho(売春婦)"という単語についても議論が高まっており、とくにこの語を常用するラップ音楽やヒップホップが悪の温床だとしているケースもみられます。
「Ho」という単語はヒップホップ以前に「whore」として使用されてきましたが、一昔前のシーンをたどってもこの言葉を使ってきた形跡があるのは確か。
Ice-T "Always Wanted To Be A Ho"
(前からHoになりたかったのぉ♥)
・・・・いやいやいや、金ヅルになっちゃだめでしょ。。。
女としては、観るに耐えません。私もう、一銭も貸しません!(苦笑)
そして数年前のこちらといい、「Ho」を使ってもOKでしょという意識は続いています。
Eamon " I Love 'em Hoes" (Ho最高っ!)
「たぶんもう会うことないけど、とりあえずありがとねー。
Ho最高×③ Hoマジ最高~っ♪」
・・・こんなに快音で明るく軽~く感謝されればオッケーかな、(笑)いやいや。でも、エンターテイメントとしては面白い曲です♪
しかし昨年議論を呼んだNワードと同様、どの起源で始まり、なにがそれを使い続けさせてきたか、はヒップホップコミュニティー内でも意見がわかれています。学術系のBlack Prof(www.blackprof.com)では 法学教授のPaul Butler氏が「ある程度ヒップホップは責められてもおかしくない」とワシントンポスト紙の論説を参照して書いています。一方で、個人ブログなどではこの関連性について「勘弁してくれよ」というリアクションも少なくありません。さらには、ヒップホップの流行によって誤って言葉を使用し、職を辞さなくてはならない白人至上主義者たちに増えているのは皮肉だ、という面白い分析も。
下のビデオを投稿した19歳の少年は「むしろアイムスを解雇すべきではない」としています。
「ラップ音楽を流すラジオをつければ、日常茶飯事にこんな単語は聞こえてくる。
なんで黒人男子が黒人女子に言ったときはOKなのに白人が言ったらNGなの?全面的に社会的に許すべきじゃない、とするならともかく。いっそのこと、もっと言葉の使用について見直すべきだ」
言葉の使用については今回のHワード(ho)のみならず昨年議論を呼んだNワードの使用についても同様です。しかし一方で、現在の音楽シーンにその責任を転嫁されても・・・・と考える人もいるようです。その親世代(70年代、80年代)にこれらの言葉の使用を妨げることなく利用してきた時代背景も忘れるわけにはいかないのです。
私はアメリカ音楽の中の、Hワードの使用や女性に対する軽蔑表現よりも、日本の電車の中の成人向け宙吊り広告の方がよっぽど我慢なりません!
ラジオ番組での発言、波紋を呼ぶ
ラジオ番組での発言、波紋を呼ぶ
全米放送のラジオトーク番組ホスト、ドン・アイムス(Don Imus)が、先週水曜の番組でルトガーズ大学の女子バスチームのことを「毛チリチリ売春婦どもめ」と呼んだため、アフリカ系・女性を中心に反感を買っています。
以下のビデオがその発言の模様。
謝罪・解雇を要求する声が高まっています。
その中でも以下の二人の芸人の歌がおもしろいっ♪
「ドン・アイムスはレイシスト!ドン・アイムスはセクシスト(性差別主義者)!
カウボーイハットもマジやめてー。やめろ~♪ ・・・・・・・・・・・・・
で、結局バスケの試合結果はどうだったの?(笑)」と歌っています。
この議論は各種メディアでもデカデカと取り上げられており、同ラジオ番組系列であるMSNBCだけでなく、CNN、ABCもこの発言に関して報道しています。
一部の黒人コミュニティーでは解雇を求め、人種差別・性差別反対運動として、同番組のスポンサーをボイコットすることで行動を起こしているようです。
スポンサーは
キャデラック、コスメのCover Girl、携帯のVerizon Wireless、マツダのSUV CX9、パンパース、シャンプーのDove、ニッサンのAltima、ニヴェア・ボディーロション、Comcast Channel Oneなど。
これらのスポンサーに、「公平さ、責任を欠いた放送をするようなら不買運動を行います。ドン・アイムスのような人種差別主義者を解雇するまで」っといった旨の手紙を送ることが有効です。
全米放送のラジオトーク番組ホスト、ドン・アイムス(Don Imus)が、先週水曜の番組でルトガーズ大学の女子バスチームのことを「毛チリチリ売春婦どもめ」と呼んだため、アフリカ系・女性を中心に反感を買っています。
以下のビデオがその発言の模様。
謝罪・解雇を要求する声が高まっています。
その中でも以下の二人の芸人の歌がおもしろいっ♪
「ドン・アイムスはレイシスト!ドン・アイムスはセクシスト(性差別主義者)!
カウボーイハットもマジやめてー。やめろ~♪ ・・・・・・・・・・・・・
で、結局バスケの試合結果はどうだったの?(笑)」と歌っています。
この議論は各種メディアでもデカデカと取り上げられており、同ラジオ番組系列であるMSNBCだけでなく、CNN、ABCもこの発言に関して報道しています。
一部の黒人コミュニティーでは解雇を求め、人種差別・性差別反対運動として、同番組のスポンサーをボイコットすることで行動を起こしているようです。
スポンサーは
キャデラック、コスメのCover Girl、携帯のVerizon Wireless、マツダのSUV CX9、パンパース、シャンプーのDove、ニッサンのAltima、ニヴェア・ボディーロション、Comcast Channel Oneなど。
これらのスポンサーに、「公平さ、責任を欠いた放送をするようなら不買運動を行います。ドン・アイムスのような人種差別主義者を解雇するまで」っといった旨の手紙を送ることが有効です。
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